薫り高い宇治茶の主産地
山林が多く平地が少ない地形、そして気候や土壌においても、茶葉づくりに適した条件が備わる南山城村。古くからお茶の銘産地として栄え、その歴史は230年以上も前に遡るといわれています。現在では57戸の農家が総面積約276haの茶園でお茶を栽培。宇治茶となる京都府産のお茶のうち約2割を生産していますが、中でも地域ブランドとして近年注目を集めているのが南山城村産のお茶『むら茶』です。豊かな風味が広がり、甘みと旨みが際立ちながらもやわらかな味わいを醸し出します。村を訪れる際には、ぜひその美味しさを味わってみてください。




茶農家こだわりの
風味豊かな『むら茶』を味わう
南山城村の農林産物直売所や道の駅では多種多様な南山城村産茶葉が並べられています。一般的に流通している宇治茶にも南山城村産茶葉がブレンドされていますが、ここでは産地だからこそ手に入る単一農園・単一茶種の“シングルオリジン”『京都・むら茶』をぜひ味わってみてください。茶農家こだわりの個性あふれる美味しさを存分に感じることができます。豊かな香りと旨みが際立つ碾茶(てんちゃ)や、昔ながらのキリリとした渋みが小気味よい煎茶のほか、抹茶、ほうじ茶、和紅茶まで、種類も豊富に揃えています。

品評会で高評価
知る人ぞ知る宇治茶の主産地
日本茶800年の歴史を支えてきた、宇治茶の主産地である南山城村。特に日本茶のトップブランドである「宇治茶」のうち、京都府内生産量の約2割を生産しています。村域の約4分の3が山林で占められ、平地が少ない南山城村では、その独特な地形を利用して、茶園は急峻な山間部や起伏に富んだ丘陵につくられています。寒暖差のある気候や木津川の川霧、土壌条件も茶葉の栽培に適していることから、薫り高く良質な高級茶が日々育まれているのです。
その品質のよさは折り紙付きで、京都府や関西の品評会へ出品する煎茶は常に高評価を得ており、京都府茶品評会では産地賞(優勝)を41回中30回受賞(2023年度時点)するなど、宇治茶の主産地としての地位を不動のものとしています。
また、山なりの茶畑と山裾の農家が一体となった美しい風景は、宇治茶生産の歴史と村の風土が織りなしてきた貴重な景観として、村内4ヶ所の茶園風景が日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」の構成資産に認定されています。日本茶の伝統的製造技術である「茶手もみ製法」の伝承・保存にも努めており、広く“茶文化”を伝え、リードする存在を目指しています。
お茶グルメに茶摘み体験。ここは日本茶のふるさと
急須で淹れて飲むだけでなく、さまざまな料理やスイーツなどでも、お茶の美味しさを堪能できるのが南山城村の魅力。例えば、香り豊かな茶そばや、お茶本来の味が濃厚な村抹茶ソフトクリームにむらちゃプリンなど、道の駅ではさまざまな“むら茶グルメ”をご賞味いただけます。観て、歩いて、味わって。さらに、茶摘みなどの体験を通じて、むらの人々とのふれあいを楽しむ。“日本茶のふるさと”南山城村で、そんな癒やしの時間をお過ごしください。

